「出雲富士」出雲市駅にほど近い島根県の酒

今回は、島根県出雲市今市町で1939(昭和14)年創業の富士酒造です。山形県にも「栄光冨士」を醸す冨士酒造がありますが、こちらはわかんむりの冨士。出雲はうかんむりの富士になっています。JR出雲市駅にほど近いところにあり、「+旭日」の旭日酒造とはご近所です。

昔から出雲杜氏がいた土地柄ですので、出雲大社に奉納するための酒蔵が多く存在したのでしょう。そういえばスサノオ命がヤマタノオロチを退治したのも酒の力が大きかったですね。一説には中国から酒が運ばれていたとされていて、「日本酒発祥の地」とされています。酒の神を祀る「佐香神社」もありますね。

ということで、「出雲富士 特別純米」です。佐香神社の名を採った島根県の酒米、出雲産佐香錦100%使用で60%精米です。控えめながらフルーティな香りとかすかにガス感、酸を感じます。後は引かずにキレがよく、甘味はほとんど残りません。島根県の酒にありがちな濃厚な感じはなく、呑みやすいです。

「日本酒発祥の地」といえば、奈良県も自称しています。杉玉は最古の神社と言われる大神神社が全国の酒蔵に配布していますので、どちらかが発祥の地なのかもしれません。まあ、そこは卑弥呼の墓のように、いつの日か判明すればいいのではないかと思います。それまでは全国の日本酒を愉しんでいたいですね。

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