「美つしま」観光客激減で大変な対馬の応援酒
今回は、長崎県対馬市美津島町で1919(大正8)年創業の河内酒造です。メイン銘柄は「白嶽(しらたけ)」で鑑評会でも金賞を取っています。そんな酒蔵が久しぶりに新しいブランドで醸したのが「美つしま」です。蔵がある「美津島町」や「美しい対馬」にちなんで命名しました。
日韓関係の悪化で対馬に来る韓国からの観光客が激減したということで、島にひとつしかない酒蔵の応援のために長崎県の酒屋さんが依頼する形で醸しています。
「美つしま 純米酒」福岡県産山田錦100%使用で60%精米です。口に含むと一瞬「ん?」と感じました。麦焼酎のような香りと味がします。「山田錦?」と思ってしまうくらいの意外性でした。しばらくしてもあまり変わらないので、こういう味なのかもしれません。「白嶽」のようにほぼ地元で消費するのならともかく、ある程度県外に出荷するとなると微妙な感じがします。
たまたま同じ九州の酒蔵で面白いシールを見かけましたが、「ヤブタ(酒の搾り器)」を新しくしたというものです。この酒蔵も微妙に麦焼酎っぽかったということなので、「ヤブタ」を交換することでその香りを解消したということですね。「美つしま」は、なにかと厳しい環境にある対馬の応援酒ですので、どんどん応援できるよう、がんばっていただきたいです。