「水芭蕉 秋酒 純米吟醸ひやおろし」秋の訪れを予感させる群馬の酒のひやおろし
今回は、群馬県利根郡川場村で1886(明治19)年創業の永井酒造です。川場といえばスキー場を思い浮かべますが、ずいぶん前に日帰りで行った思い出があります。永井酒造は関越自動車道の沼田ICから川場スキー場に行く途中にあります。
日本百名山の武尊山から尾瀬を経由して川場村に流れてくるという贅沢な仕込み水を使って日本酒「水芭蕉」「谷川岳」を醸しています。微妙に地元とは違うところの酒名ですが、最高の水を守るために周辺の森を購入しているというのも素晴らしい話ですね。
そして、8月最終週にご紹介するのが、暑い夏がひと息ついたころに登場するひやおろし、秋あがりです。けっこう早い感じもしますが、毎年こんな感じでしょうか。
「水芭蕉 秋酒 純米吟醸ひやおろし」山田錦の特A地区の吉川町がある兵庫県三木市産山田錦100%使用で60%精米です。ひと夏を越したひやおろしですが、口に含むとほんのり酸を感じて、それからひやおろし独特の落ち着いた旨味がやってきます。日本酒度がー2ですが、そんなに甘くありませんので、後口はスッキリしています。キレイな吞み口なので、スイスイいけるタイプですね。
兵庫県三木市は毎年3月に「山田錦まつり」というイベントが行われているほど山田錦を盛り上げようとがんばっています。もちろん特A地区ですので、なかなか新しい蔵は入れないかと思いますが…。で、たまたま山田錦を食べられる機会がありました。
40%精米された山田錦だそうですが、山田錦はもともと大きいので、このくらい削っていると普通の米に近い感じの甘味と美味しさでした。ちゃんとおにぎりにもなりましたが、食用米にするには値段的に合いませんね。余興的なものですが、なかなか機会がないのでありがたい経験でした。