「仙介 純米吟醸おりがらみ」阪神大震災から立ち直った酒蔵

今回は、兵庫県神戸市東灘区で宝暦年間(1751年から1764年の間)に創業の泉酒造株式会社です。初代は泉仙介さん。もともとの銘柄はその名を冠した「泉正宗」ですが、現在は下の名前をとった「仙介」がメイン銘柄となっていて、六甲山系の地下水を使って醸しています。

東灘区といえば平成7年1月17日に起きた阪神大震災の激震地で、酒蔵も多数被害をうけました。泉酒造も例外ではなく蔵の大部分が焼失してしまい、それからは蔵の再建に奔走、平成19年1月17日に酒造りを再開しました。その際に若い蔵人の意見を聞き、最新の設備に変えたことで、伝統を踏まえた新しい酒が誕生したというわけです。

「仙介 純米吟醸おりがらみ 無濾過生酒原酒」兵庫県産山田錦100%使用で60%精米です。さすが灘の酒蔵だけに兵庫県産の山田錦を使っています。アルコール度数は16度と若干高めですね。このおりがらみはさらさらした感じの澱ではなく、少し大きめな塊がふわふわと漂っています。なのであまりグレープフルーツ感はなく、若干フルーティながら原酒だけに酒っぽいハードな味わいです。

灘の酒は大メーカーのもの以外、あまり見かけませんが、コロナ禍で地元ではけないものが東京に来ているのかもしれません。その点に関してはありがたいのかもしれません。

フォローお願いします。