「いづみ橋」海老名市で酒米から一貫製造の「栽培醸造蔵(R)」
今回は神奈川県海老名市で1857(安政4)年創業の泉橋酒造です。神奈川県といえば横浜、川崎のイメージですが、海老名市は古くから穀倉地帯で、2000年前から米作りが行われてきたということです。その土地には丹沢山系の伏流水があり、酒造りの条件が整っているわけです。
泉橋酒造は全国でも珍しい「栽培醸造蔵(R)」ということで、近隣で酒米の栽培・精米・醸造までを一貫して行っている「純米蔵」です。「栽培醸造蔵」は泉橋酒造の登録商標なので、(R)を付けています。
写真は「純米大吟醸 いづみ橋」神奈川県産山田錦100%使用の48%扁平精米です。扁平精米というのは、普通の精米は米を丸く削ってしまいますが、もともと米は縦長で、その芯も縦長ということなので、その芯に沿ってバランスよくデンプン部分を残す、精米後も縦長になっているという精米法です。時間をかけて精米しないとそうならないので、手間がかかる精米法です。
やわらかい甘味、バランスの取れた旨味に華やかな香りです。燗にすると乳酸の甘い香りですが、後口はさっぱりという見事な味わいです。
そして、まもなく発売でしょうか。「とんぼの越冬卵と雪だるまラベル 粉雪にごり」。神奈川県産山田錦100%使用の60%精米です。こちらはうすにごりですので、フルーティさが強いですね。ほんの少しの苦みと爽やかな酸がいいです。期間限定なので、今年も手に入れたいです。
本来、「いづみ橋」はトンボのラベルが有名なのですが、たまたま写真がないため、紹介できないのが残念です。呑む機会があれば更新したいと思います。
泉橋酒造は定期的に酒蔵見学ツアーを行っていますので、タイミングが合えば参加してみるのも面白いですね。