「高砂」木屋正200周年で「而今」後初の生酛仕込

「姉さん、而今です」。わかる方はだいたい同年代ということで(笑)

速醸でとびきりスッキリ綺麗系の「而今」を醸している木屋正酒造が創業200周年を記念して発売したのが今回の「高砂 松喰鶴 純米大吟醸」です。三重県産山田錦を100%使用、45%精米は前回の高砂と同じなのですが、現在の大西唯克杜氏になって初めて「生酛造り」で醸した「高砂」です。

「生酛造り」とは、古くから伝わる醸造方法です。酒造りに欠かせない「酒母」作りには乳酸が必要なのですが、「山卸」と呼ばれる作業(蒸した米を桶に入れてかき回し続けること)で、大気のなかにある自然の乳酸を取り込むわけです。ですが、この「山卸」の具合によって、その年の酒の出来が大きく左右されます。自然の乳酸を取り込むわけですから、それはそうですね。

そこに家付き酵母に頼って酒母を作るということになると、わがままな人たちが二人いるのと同じですから、それは出来具合に差がつくはずです。実際、木屋正酒造でも2016BYではうまくいかなかったようなので、今回の2017BYは満を持して作業をしたことと思います。

ということで味わったのですが、「而今」に持っている繊細でスマートなイメージとは違い、少し荒々しい綺麗さというんでしょうか。パンチがあって、ガテン系な「而今」というのが一番感じたイメージです。わかりますかね(笑)

このチャレンジで、「而今」にも強さのバリエーションが生まれるのではないかと大期待です。

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