「若波」5人で醸す福岡の人気蔵

今回は福岡県大川市で1922(大正11)年創業の若波酒造「若波」です。大川市は福岡県の南端にあって佐賀県との県境、酒蔵は筑後川のほとりにあります。筑後川は「筑紫次郎」と呼ばれていて、日本三大暴れ川のひとつでもあります。その波のように「若い波を起こせ」と命名されたそうです。

ちなみに関東地方だと利根川が「坂東太郎」と呼ばれ、四国の吉野川は「四国三郎」と呼ばれて、それぞれかなりの洪水を起こしていました。この三つを三大暴れ川というそうです。

それはともかく、三代目当主の今村壽男氏を中心に姉の友香さんが杜氏をされ、総勢5人で醸している若波酒造です。地元銘柄は「蜻蛉」ですが、見たことがありませんので流通限定酒「若波」で。

「若波 純米吟醸」麹米を山田錦、掛米を夢一献使用で55%精米です。山田錦の爽やかな香りと旨味、軽やかな甘味があいまって軽快な飲み口となっています。

「若波 純米吟醸 FY2」福岡県産寿限無100%使用で60%精米です。「ふくおか夢酵母2号」を使用していることから「FY2」と命名。「白ワインのようにドライで酸味の効いている日本酒」をテーマに醸され、軽い吞み口が特徴的です。ワイングラスで回して飲みたいですね。

「若波 純米吟醸 寿限無」福岡県産寿限無100%使用で55%精米。壽限無(じゅげむ)は山田錦(父)と夢一献(母)の交配種で、福岡県の酒米となっています。女性杜氏ならではの柔らかな味わいと香りが旨さを引き立てています。

醸されている日本酒は暴れん坊ではありませんが、筑紫次郎の若波のように福岡県だけでなく、旋風を巻き起こす日本三大暴れ蔵になってほしいです。

 

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