「加茂錦 荷札酒」新しい新潟酒を造る若き杜氏の酒

今回は、新潟県加茂市で1893(明治26)年創業の加茂錦酒造です。加茂市は新潟市の少し東南に位置しているので、新潟県のちょうど真ん中くらいです。さてお酒はと言えば、荷札をそのままラベルにした「荷札酒」で知られています。デザイン的にも費用的にもいいところに目を付けましたね。1992年生まれの田中悠一杜氏の若い経営的なセンスを感じます。

ということで「加茂錦 荷札酒 雄町50 純米大吟醸ver7.2 無濾過生原酒」雄町80%、国産米20%使用で50%精米です。です。田中杜氏が同じ造りで配合・麹などを試し、お酒が進化したと感じたらバージョンがアップしていくということですので、7.2はけっこう高いほうですね。しぼりたてだけにガス感、雄町の甘味、控えめの力強さ、旨味、酸味があいまってとても呑みやすいです。新潟県の酒と言って年配の人に呑ませると、いい意味で期待を裏切らせる美味しさです。

日本酒の一時代を築いた新潟県ですので、「淡麗辛口」を崩すのは勇気がいると思いますが、「越の白鳥」「高千代」「謙信」「凌駕」など、新しい新潟県の酒がどんどん出てきているので、近いうちに「淡麗辛口」ではなく「スッキリ旨口」な方向で再度「新潟県の酒ブーム」が起きる可能性を秘めているのではないかと思います。楽しみです。

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