「賀儀屋 初仕込壱番搾り限定酒」食に寄りそう酒

今回は愛媛県西条市で1877(明治10)年創業、成龍酒造の「賀儀屋 初仕込壱番搾り限定酒」です。一番搾りとはいえ、2021年2月の出荷です。

成龍酒造について

酒蔵の近くにある日本百名山の石鎚山伏流水を使用していて、地元酒は「御代栄」です。酒蔵を始める前は、庄屋の米蔵の鍵を預かる仕事をしていたので鍵屋と名乗っていたため、その名前を使って「賀儀屋」としたそうです。酒造りには地元の酒米「松山三井」「しずく媛」を使っていて、地元の酒を世に広めようと頑張っています。「松山三井」はもともと食米で、だんだんと栽培されなくなってきたために現在は酒米として使われるようになっています。

常務取締役の首藤英友さんの酒造りのモットーは「食に寄りそう酒」。盃からの香りは控えめに、口に含むと香りが広がる酒を醸しています。同じ石鎚山伏流水を使っている「寿喜心」の首藤酒造も首藤(すとう)さんですが、この付近には首藤さんがたくさんいるそうで、親戚関係ではないそうです。四国には日本百名山が二つしかなく、そのひとつが石鎚山です。ツツジの季節や紅葉が美しく、首藤さんはひんぱんに登られるそうで、うらやましい限りです。

「賀儀屋 初仕込壱番搾り限定酒」

愛媛県産しずく媛100%使用で60%、愛媛県の「EK-7」酵母を使用しています。「食に寄りそう酒」だけあって、香り控えめ、甘味も控えめですが、口に含むと旨味が料理と相俟って味を向上させてくれます。

「究極の食中酒」を名乗る酒はいくつもありますが、この「賀儀屋」はそのなかでもトップクラスです。だからといって、酒だけだとさっぱりというわけではありませんよ(笑)

いつか酒蔵を訪れてみたいと思っています。もちろん石鎚山登山もセットですけれど。

フォローお願いします。