「伊予賀儀屋」愛媛県産米を使って醸す究極の食中酒

今回は、愛媛県西条市で1877(明治10)年創業、つい呑み過ぎてしまう、成龍酒造の「賀儀屋」です。昨年も同時期にご紹介しています。馴染みの店でこの時期に「賀儀屋の会」が催されたため、前回と被らない銘柄をご紹介します。

まずは黒×黒ラベルの「伊予賀儀屋 無濾過 純米吟醸 愛媛山田錦 五十 漆黒ラベル」です。愛媛県産山田錦100%使用で50%精米。令和元年に初めて愛媛産山田錦を使いました。山田錦の安定感そのままに、香りは控えめで甘味も抑えめ、旨味もスッキリと成龍酒造が目指す「料理の脇役であれ」の言葉そのままの究極の食中酒となっていて、食べ物はもちろんのこと、つい呑み過ぎてしまう美味しさです。

こちらも愛媛県産ヒノヒカリを使用して60%精米の「伊予賀儀屋 無濾過 陽の光純米 サンシャイン」です。「ヒノヒカリ」は「コシヒカリ」と「黄金晴」を親に持つ、西日本中心に流通している食用米です。こちらは少し酸を感じますが、それがまた食事に合うんです。香り控えめ、旨味はほどよくあります。

そして、「伊予賀儀屋 無濾過 純米生原酒おりがらみ「新風純米」」愛媛産しずく媛100%使用で60%精米。酵母は愛媛酵母EK-1を使っています。西条市在住で、目に病気を抱える下絵無しの一筆切り絵作家、塩崎剛氏による作品を使ったラベルです。3月に瓶詰した春の作品です。成龍酒造の次男、敏孝さんによる一本。おりがらみだけにジューシーで、3月に瓶詰したとは思えないフレッシュさです。

このほかに敏孝さんがしずく媛×EK-1で醸した初の責任仕込み酒「無濾過 純米原酒 Toshi’s SAKE 29BY」は「kura master 2019」でゴールド賞を獲得していて、まさに白ワインをほうふつさせるスッキリした甘味、旨味、後口もキレます。

爽やかな青い文字は、敏孝氏の好きな色だそうです。どこまでも澄んだ青空のように、どんどん成長していっていただきたいですね。ただ、いつも呑み過ぎてしまうのが玉にキズですが・・・・・・。

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