「+旭日」出雲市駅近くにある島根県の酒蔵
今回は、島根県出雲市で1869(明治2)年創業の旭日酒造です。創業当初は「白雪」という銘柄を醸していましたが、明治40年、後の大正天皇が山陰地方を巡幸の折、侍従長の木戸孝正侯(木戸孝允の甥)に献上した酒が賞賛され、「旭日」の揮毫を受けました。それだけだと「旭日」ですが、それに加えて7代目の当主が能勢の妙見山を篤く信仰しており、「切竹矢筈十字」の紋章を御守りとして大切にしていました。後にこの二つが組み合わさり、「+旭日(じゅうじあさひ)」として現在に至っているそうです。
出雲市は皇室がけっこう行かれますので、そのようなエピソードも多いかもしれません。そんなカテゴリーを作っても面白いかもですね。
ということで「+旭日 純米酒ひやおろし」です。出雲市産五百万石100%自家精米で使用、70%精米です。酵母は協会701号ですので、泡無し酵母なうえに乾燥酵母で酒母がいらないということで仕込みまでの期間短縮化が可能です。出雲杜氏が仕込んだ酒を夏の間、蔵で熟成して出された逸品です。
一般的なひやおろしのイメージとは違い、辛口ですね。香りはほどよく、酸と米の旨味は軽く感じますが、甘味はほとんど感じられません。自宅でならお燗にしてみたかったです。
島根県の日本酒のなかでも比較的東京で目に付く「+旭日」ですが、お燗で呑ませてくれるお店でいただくのがいいですね。今度、この店に行ったときにはお燗にしてもらいたいと思います。
また、サンライズ出雲が運航しているうちに蔵を訪れてみたいです。やっぱり蔵で呑むのが一番美味しいですからね。