「忠愛」愛山を醸すにふさわしい名の栃木の酒
今回は栃木県矢板市で1913(大正2) 年創業の富川酒造店です。創業当時、「忠君愛国」という言葉が流行していたことで蔵が醸す日本酒に「忠愛」と名付けました。2000年からは純米酒を中心とした「富美川」も醸しています。
付近には荒川、鬼怒川が流れ、「仙禽」を醸す(株)せんきんやニッカウヰスキー栃木工場などもあります。せんきんはドメーヌさくらを推進していて自社栽培の山田錦と亀の尾を使用していますね。
写真は「忠愛 愛山 中取り純米大吟醸 無濾過生原酒」播州愛山100%使用で50%精米、Mー310酵母で醸した 中取りです。M-310酵母は茨城県の明利酒類が開発したもので、主に大吟醸に使用されています。こちらは愛山の旨味、甘味がきちんと出ていて、とてもいいです。
ラベルに「愛」という文字が大きく記されているのは「天吹」の愛山もそうですが、「忠愛」の場合はもともとの名前が「愛」ということで、愛山を使用するにふさわしい銘柄かもしれません。
ちなみに地元酒の「忠愛」はひげ文字で同じ大きさなので、ちょっとイメージが違いますけどね。