「十九 In bocca al lupo!」白い狼を冠したひやおろし
今回は、長野県長野市信州新町の尾澤酒造場、「十九」です。ネーミングは「In bocca al lupo!」(『オオカミの口の中へ!』)。イタリアで何かに挑戦する人に送る言葉で意訳すると幸運を祈る!、がんばれ!の意味だそうで、これがまた、ひやおろしなんです。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と同じような意味かと思いました。毎年おなじみの本物のもみじを使ったラベルのひやおろしは今年はないそうで、この白い狼ラベルのみということです。
「十九 In bocca al lupo!」長野県産ひとごこち100%使用の59%精米、特別純米の原酒。ひやおろしなのに酸を感じます。すっきりとした甘味で、開栓したての新酒のようです。ラベルもそうですが、落ち着いた旨味の「ひやおろし」のイメージを覆すおいしさです。
ちなみに尾澤酒造場の尾澤家の菩提寺「玉泉寺」に三峯講の狼を書いたお札があるそうです。三峯、狼といえば秩父の狼信仰の総本山である三峯神社があり、その系列の神社が菩提寺ということなのですね。面白いつながりのある狼ですが、こんなに美味しい狼なら大歓迎ですね。