「上喜元 Snow Beauty」60%精米だと名乗れない酒米とは?
今回は、山形県酒田市の酒田酒造「上喜元 Snow Beauty」です。「Snow Beauty」とはなにかというと、H29BYから醸造が始まっている、山形県の酒米「雪女神」のことだそうです。「雪女神」は「出羽燦々」「出羽の里」に続く山形県産酒米第3弾として登場したもので、50%以上の精米歩合でないと使用米として名乗れません。この「上喜元 Snow Beauty」は精米歩合が60%なので、あえて「Snow Beauty」としたということです。
「上喜元 Snow Beauty」山形県産雪女神100%使用で60%精米です。上喜元らしい華やかな香りに、控えめな甘味に酸味、旨味がほのかにやってきて、スーッと入って消えていく、とても呑みやすいお酒です。
もともと大吟醸以上の鑑評会金賞受賞酒を目指している酒米なので、50%以上の精米歩合でないと名乗らせないというのもすごいですが、それだけに山田錦のすごさを感じさせてしまいますね。前回の「會津宮泉 福乃香」もそうですが、テロワールの流れが進むにつれ、山田錦が栽培できない東北地方のジレンマは続きそうです。