「風が吹く」有機栽培の五百万石で醸す福島県の酒
今回は福島県大沼郡会津美里町の合資会社白井酒造店「風が吹く」です。地元酒は「萬代芳」で、「風が吹く」は9代目蔵元の白井栄一氏が、裏ラベルにもありますが、自然農法「風」の会という農業法人が作っている有機栽培五百万石で醸しています。醸造方法は山廃が中心で、あくまで自然にこだわっているという日本酒です。それは、有機農畜産物加工酒類の表示でも明らかで、これを表示するためには細かく決められている製造方法をクリアしないといけません。
ということで「純米吟醸生酒 風が吹く」です。精米歩合は50%。こちらは速醸ですね。フルーティな香りとキレイな旨味を感じます。ほんのり酸と苦みを愉しみながら、後味もスッキリでキレのいいお酒です。
福島県は続々といい日本酒蔵が登場していますね。米どころで水もいいとくれば当たり前なのかもしれませんが、有機農法にこだわる蔵が多いのも特徴です。また地元産米にこだわる蔵も多いのは、震災で被害が多かったことで地元愛が増しているということもあるのではないでしょうか。
いずれにしても、県ごとに特徴を出してくれることで、こちらとしても愉しみが増えていくので、どんどん深化していってほしい傾向です。