「雨垂れ石を穿つ」吟吹雪を使った奇跡の酒
今回は、滋賀県高島市の福井弥平商店「雨垂れ石を穿つ」です。2013(平成25)年から地元高島の酒米「吟吹雪」を使って現在ではほとんど行われていない江戸時代の「十水仕込」で醸されているお酒です。「十水」というくらいですから、大量の水を使うのかと思いきや、極少量の水で醸すということのようです。
「雨垂れ石を穿つ」山田錦・吟吹雪使用で60%精米です。福井弥平商店のメイン銘柄「萩乃露」はフレッシュでガス感などもありますが、こちらは少量の水で仕込んでいますので、トロリとした感触ながら爽やかな甘味を感じるという不思議な体験ができます。
肩ラベルには、雨垂れも長年同じところに落ちていれば、石にも穴が開くということで、「たゆまぬ努力は必ず実を結ぶ」という意味が書かれており、現在のコロナ禍に通ずるところが感じられます。
個々人の努力が新しい生活様式で花開くよう、がんばりたいですね。