「祐村」和三盆の甘さを目指す「村祐」が年に一度辛口になる酒

今回は、新潟市小須戸で1948(明治23)年創業の村祐酒造「祐村」です。「村祐」を醸す酒蔵が一年に一回出荷するのが「祐村」です。

村祐酒造について

メイン銘柄は「花越路」で生産石数は200石という小さい蔵ですが、「新潟=淡麗辛口」という画一的なイメージを覆す「和三盆のようにきめ細かく透明感のある上品な甘さ」を目指した「村祐」を醸す蔵です。「村祐」は現在の村山健輔氏が2002年に立ち上げた銘柄です。

「祐村」

国産米使用ですが、精米歩合などスペックは非公開で、アルコール度数が15度ということだけ書かれています。本来、和三盆の「村祐」ですが、逆になっているということは「辛口」に寄せているということですね。口に含むとキャラメル風味がありますが、甘くありません。甘そうな風味なのに甘くないという不思議な味わいとなっています。これはおもしろいですね。

新潟県は清酒ブームを起こしただけあって「淡麗辛口」のイメージが付いています。そのイメージにとらわれることが嫌な若い蔵元は多いのでしょうね。「加茂錦」「山間」「高千代」など、濃厚旨口の方向に振っている蔵元も多くなっているので、バラエティという点で面白い日本酒県になっていると思います。

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