「雪の茅舎」自社契約米、自社酵母で醸す極上の酒

今回は、秋田県由利本荘市で1902(明治35)年の齋彌酒造店です。創業者の齋藤彌太郎氏の名を採って齋彌酒造ということですね。創業当時のまま残る住宅・店舗・蔵など11棟が国の登録有形文化財に登録されています。前回の東京五輪世代の私などは明治の建物で文化財? というイメージですが、120年近く経っているわけですから、まさに明治は遠くなりにけりです。

もともと地名を冠した「由利正宗」を醸していましたが生産量は減っていて、現在は自社田や契約農家と「あきた酒こまち」を栽培したり、特A地区兵庫県西脇市の農家と契約して「山田錦」を栽培したりして、「雪の茅舎」を醸しています。酵母も自家培養酵母を使い、NHK「プロフェッショナル」で特集された高橋藤一杜氏によって自然の乳酸菌の力を利用した「山廃もと」造りが行われています。

こちらは「雪の茅舎 純米吟醸」です。あきた酒こまち80%と特A山田錦20%使用で55%精米です。ほどよい吟醸香に、スーッと入ってくるほのかな甘味。苦み、臭みはまったくありません。秋田の綺麗な味わいが具現化されています。

そしてこちらは、毎年この時期に出される「雪の茅舎 美酒の設計 純米吟醸 生原酒」。写真は去年のものですが、兵庫県産特A山田錦55%精米、酵母は自社酵母です。「秋田美酒倶楽部」という酒販店グループの限定発売品で、キレイな酒という言葉では言い尽くせない美味しさです。流通が限られていて生産量も少ないため、今年もあっという間に完売してしまったようです。

高橋杜氏は横手市山内が発祥の山内杜氏で、お仲間は秋田県の酒蔵で多く活躍されているようです。まさにプロフェッショナルな技を途絶えさせないよう、応援していきたいです。

こちらは、以前秋田に行ったときに空港の店で呑んだ「雪の茅舎 奥伝山廃 本醸造」です。300ml瓶で、東京では見かけないですね。アル添ですが、醸造アルコールも寝かせてから使っているということで、まろやかな味を記憶しています。