「裏福小町 大吟醸酒」山田錦の濃い味わいが愉しめる酒

今回は、秋田県湯沢市で1615(元和元)年創業の木村酒造「裏福小町 大吟醸酒」です。

木村酒造について

秋田県で400年以上の歴史があるというすごい蔵です。なんでも豊臣秀頼の小姓で戦功が多数あり、豊臣家の重臣となった木村重成の一族が始まりだったということです。HPには創業者の木村治良左衛門さんから現在に至る家系図も掲載されていますので、とてつもなく由緒正しい家柄ということです。

そんな木村酒造のメイン銘柄が「福小町」です。もともとは「男山」という銘柄だったそうですが、明治天皇御巡幸の際に木村酒造に宿泊され、「男山」を味わったところ「福娘」という名前を賜り、その後、湯沢市が小野小町の出身地であることから「福小町」になったそうです。天皇の宿泊所に指定されたエピソードもかなり強力ですね。当時はその土地の代表者の邸宅を泊まり歩いていたわけですから、相当な豪商だったということです。

「裏福小町 大吟醸酒」

山田錦100%使用で40%精米、醸造アルコール添加です。肩ラベルに「押切」とありますが、タンクに残った最後のところですね。ビールでいう最後の「濃いところ」です(笑)。山田錦らしいメロンのような香りが若干強めに出ていて、酸味と甘みも濃いめな味わいで「濃い山田錦」、バツグンに美味しいです。秋田県らしい爽やかな酒がナイスミドル(死後)的ないい感じに仕上がっています。それもそのはず、同じタンクの中取り部分は一升1万円クラスというのですから、呑めることがありがたいです。

たまたま出合えたこの一本。こんな最高な酒を味わえるのは幸運としか言えませんね。

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