「山本」&「白瀑」NEXT5の最終兵器

これまでご紹介してきた秋田県NEXT5のトリを飾るのは、「山本」、「白瀑」を醸している山本合名会社です。明治34年創業で、乗り鉄の憧れである「五能線」は東八森駅の近く、白神山地のおひざ元にある酒蔵です。地名が山本郡なので、山本姓が多い土地柄なのだと思われます。

近所に白瀑神社があり、「白瀑」という酒名もその地域で一般的な名称ということなのでしょう。創業から地元酒として「白瀑」を醸してきましたが、2007年に現在の山本友文氏が代表になってから、地元で酒米を栽培し、純米酒のみの生産に舵を切り、自らの名をつけた「山本」の生産を開始します。

山本代表は音楽プロダクションに籍をおいていたこともあり、蔵にはビートルズが流れているといいます。酒の名前は普通ですが、使用する酵母には「セクスィー山本酵母」など、当時流行っていたテレビ番組から採った・・・のではないかと思われるネーミングをつけたりして、遊び心が感じられます。

ちなみに「セクスィー山本酵母」は平成20年に山本合名会社で発見された蔵付き酵母です。秋田県で栽培した酒米とこの酵母を使ってアルコール度数14度の「うきうき山本」や、日本酒度が+15の「ど辛」を醸しています。前者は甘味もあるのですが、後者はそれこそ「ど辛い」ので、同じ酵母でこれだけの差を出すのは相当の「酵母使い」なのだと思われます。

そして、同じ「セクスィー山本酵母」を使って、創業以来の銘柄「白瀑」も醸しています。写真は夏をタンクのなかで越した純米ひやおろしで、山酛山廃仕込み。山酛? これもシャレですね。ひやおろしだけに雑味もなく、キリリと澄んだ甘味が美味しいです。9月ころには市場に出てくるので、お試しください。

また、HPには「ゴージャス山本酵母」という文字も見られ、蔵を訪れた人だけが買えるとありましたので、いつか乗り鉄、撮り鉄の心意気でぜひ買いに行ってみたいと思います。

ということで、ここでは山本合名会社でも例外な感じの3本をご紹介します。

秋田県以外の米を使って醸すのはこの雄町のみということで、瓶詰してから火入れし、急速冷却している純米吟醸です。山本らしいクリアな甘味がとても好みです。

最後に、夏の甲子園ももうすぐ始まりますが、そんな高校球児っぽい赤青ラベル。「逆転サヨナラ満塁ホームラン」と「ツーアウトフルベース」です。箱の反対側には「ルーズヴェルト・ゲームってなに?」、「野球の試合はなぜ9回まで?」など野球豆知識が書いてあります。米の種類がわからないのですが、9回まで飲み飽きない旨さがあります。また発売されるのかわかりませんが、見た目に比して、とても真面目な日本酒です(笑)。

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