「國稀」北海道増毛町で醸す日本最北の酒蔵
今回は、北海道増毛町で1882(明治15)年創業の国稀酒造です。増毛というと、薄毛の方が切符を購入したり、写真を撮ったりする駅でしたでしょうか。旭川から真西に向かった海岸沿いにあり、1751年に入植が始まったという記録があるそうです。ニシン漁で賑わった時代に商家がたくさん出来、そのうちのひとつ、丸一本間家が酒造業を始め、しばらくして丸一本間合名会社酒造部と改称、それから100年後の2001(平成13)年に国稀酒造と名称変更されました。
旧商家丸一本間家の家屋は国指定重要文化財に指定されるほど立派で、創業当時はこの敷地内で酒を醸していたそうですが、現在は別のところにある酒蔵で醸しています。
創業当初は「國の誉」という銘柄でしたが、乃木坂でおなじみの乃木希典大将の「希」をとって「國稀」としたということです。のぎへんを付けたのは恐れ多いということらしいですが、乃木大将だからということでいいのではないでしょうか。
「純米國稀山廃仕込み」五百万石100%使用で65%精米です。山廃仕込みですが、とてもすっきりとした甘味と後味もスッキリです。アルコール臭もないので食中酒にピッタリ、すいすい呑めてしまいますね。
日本で最も東西南北端の酒というと、西と南は沖縄県の「黎明」、北はこの「國稀」、東は根室の「北の勝」なので、「北の勝」で制覇したいと思います。