「司牡丹」無人島に持っていきたい人がいる高知の銘酒
今回は、高知県高岡郡佐川町で1603(慶長8)年創業の司牡丹酒造です。佐川町は土佐と須崎とちょうど正三角形になるくらいの内陸にあります。山内一豊に従って土佐にやってきた首席家老、深尾和泉守重良は佐川1万石を預かりますが、この深尾氏に従ってやってきた商家のなかに酒造業を営む人が何人かいました。これが司牡丹酒造の始まりだそうです。
坂本龍馬も呑んだとされていますが、その後の維新の志士、田中光顕が酒名を「司牡丹」と名付けました。
こちらは「金凰司牡丹」、米と醸造アルコールで造られている本醸造酒です。呑んだのがいつもの魚の店なので、魚の脂を流す意味でこの辛口の一本を選びました。BS-TBS「酒場放浪記」の吉田類さんは高知県出身ですが、なんでも無人島に持っていきたい一本がこの「金凰司牡丹」だということです。
醸造アルコールが添加されていますが、意外とまろやかです。かすかに香りもあり、レギュラー酒としてはいいレベルですね。
高知県を代表する酒として「酔鯨」にこの「司牡丹」がありますが、両社ともチャレンジを続けています。「マッハGOGOGO!」ラベルのある「司牡丹」のほうがマニアックな感じもしますが、どちらもスッキリ辛口で刺身に合う日本酒ですね。