「美潮」娘の名を冠して大切に育てている酒

今回は高知県安芸郡芸西村で1903(明治36)年創業の仙頭酒造です。創業者の仙頭菊太郎氏の菊を採った「土佐しらぎく」で有名です。芸西村は高知駅と室戸岬のちょうど真ん中、高知県では東のほうにあります。四国山脈の伏流水を仕込み水として使用しています。

芸西村ではありませんが、男子ゴルフの「カシオワールドオープン」の会場「黒潮カントリークラブ」や名門「土佐カントリークラブ」が近くにありますね。

写真は「美潮 純米吟醸 雄町」。岡山県産雄町100%使用で50%精米です。定番酒の使用米は「山田錦」や「八反錦」、高知県の酒米「吟の夢」、愛媛県の「しずく媛」などで、美潮でのみ雄町を使用しています。この「美潮」は甘味もあり、フルーティな香り。これはいわゆるガッツリ辛口「高知県の酒」の味わいではありません(笑)

というのも「美潮」とは仙頭酒造の社長である仙頭美紀さんと杜氏の夫、竜太さんの長女、美潮さんの名前を冠したということで、子育てのように酒を育てていきたいという気持ちを込めて醸しているそうです。そうなると辛口にはならないはずですね。

仙頭酒造はまた、室戸岬沖に湧く「海洋深層水」を使った酒も醸しています。海洋深層水は11都道県19施設で取水されていますが、室戸岬沖は代表的な取水地となっていて、日本で最も早く取水施設が建設されたところでもあります。ただ、海洋深層水といっても海水ですから、塩分を除去したりしないと飲用には使えません。

その作業を行って仕込んだのが「深層水酒 土佐深海 吟醸」。呑んだことがないので、ここでは紹介できませんが、機会があれば試してみたいですね。

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