「どくれ」高知で久礼を醸す酒蔵のやわらか辛口酒

今回は、高知県高岡郡中土佐町久礼で1781(天明元)年創業の西岡酒造店です。高知県の真ん中から少し西寄りの海岸沿いにあり、四万十川源流名水を使って醸しています。レギュラー酒は「純平」で、漫画「土佐の一本釣り」のラベル画を使った酒もあります。東京で主に見るのは土地の名前を採った「久礼」で、山田錦や高知県の酒米「土佐錦」「吟の夢」、愛媛県の「松山三井」などを使って醸しています。

この「純米吟醸酒 どくれ」は、ラベルに「久礼のすごい酒」とあるように、「久礼」を醸す河野幸良杜氏が自分で飲みたい酒を造るために米から厳選し、久礼の特徴を強く引き出した純米吟醸酒ということで『「ど」くれ』という名前になりました。

1990年、高知県農業試験場で「山田錦」と「ヒノヒカリ」を交配させて作られた酒造好適米「吟の夢」100%使用で50%精米です。直汲みで手で瓶詰しているあらばしりなので酸があります。高知の酒にありがちな力強い辛口ではなく、すこーし辛口な中にやわらかい甘味がほんのりと感じられ、旨味があります。

最近、日本酒が呑みたいという若者に私が好きな酒を呑ませると「甘い」と言われるのですが、そんなときに選びたい「辛くて甘い」すごい酒です。生産量は少ないと思われますけどね(笑)

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