「作」地元産米を使って醸す三重県鈴鹿市の酒

今回は、三重県鈴鹿市若松で1869(明治2)年創業の清水清三郎商店です。F1日本グランプリが開かれる鈴鹿サーキットから東に行った海岸沿いの町です。すぐ近くに伊勢があるので、酒造業も盛んだったということですが、今では清水清三郎商店だけが酒造りを続けています。清水清三郎商店では、すべての酒を鑑評会出品酒を造るときの量で醸しています。それは小さめのタンク1本など極少量で、ていねいに醸しているということです。

地元酒は「鈴鹿川」です。四日市が下流になるので酒蔵の近くは流れていませんが、まあ地元の川ということでしょうか。「鈴鹿川」も美味しいお酒ですが、清水清三郎商店といえばやはり「作」でしょう。

もともと日本酒好きの間では有名な銘柄でしたが、2016年の伊勢志摩サミットの乾杯酒として使用されたのが「作智(ざくさとり)」、首相夫妻主催パーティのカクテルに「作 穂乃智」が選ばれたことで、一気に名をはせましたね。ちなみに「作」と滋賀県の「三連星」がガンダムファンの心を捉えたということも言われていますが、「作」は「ザク」ではないそうです。

では「作」はなんなのかというと、地元産米を使用して醸している特別なお酒です。

「作 玄乃智 純米」使用米は明らかにされていませんが、60%精米で協会701号酵母を使用しています。フルーティな香りが高くスッキリした甘味があり、切れ味もバツグンです。このあと山口県の代表酒を呑みましたが、その場にいた6人全員が「作」のほうが美味しいということになりました。そのことは「玄乃智」が「SAKE COMPETITION 2019」純米酒部門で銀賞、「全米日本酒鑑評会」の純米部門で金賞を受賞していることでも証明されています。

「作」には純米酒の「智」シリーズが3つあり、「恵乃智」は山田錦に自社酵母、「穂乃智」は酒造好適米で金沢酵母、「玄乃智」も酒造好適米で協会701号酵母を使うことで味わいの違いを出しています。呑み比べも愉しいですね。

もちろん純米吟醸、純米大吟醸もありますが、それはまた別の機会で。