「水府自慢」10号酵母のお膝元の限定流通酒

今回は、茨城県水戸市で安政年間(1855~1860年)に創業の明利酒類です。もとは加藤酒造店と名乗っていましたが、1950(昭和25)年に現在の社名となりました。明利種類といえば元副社長だった小川知可良博士が東北地方の酒蔵から分離して開発した明利小川酵母(10号酵母)とその改良版のM310酵母が有名です。

その10号酵母の名を冠した「水府自慢10号 純米酒」、五百万石使用で66%精米です。H28BYに明利酒類に移ってきた南部杜氏の菊池譲杜氏が醸し始めて3年目の銘柄ですね。フルーツの香りがありますが、酸はあまりありません。アルコール度数14度と低く、スッキリ系で呑みやすい純米酒です。ラベルの10がちょっとにじんでいるというか影のようになっています。手ブレではありませんので、ご安心ください。

ちなみに「水府自慢」は明利酒類のウェブサイトにある「商品案内」に載っていない限定流通酒だそうです。そちらに載っているのは「副将軍」というお酒で、水戸ならではという名称ですね。

この10号酵母に限らず、M310酵母もいろいろな酒蔵で使用されていて、数々の賞を受賞しています。貴重な酵母ですから、これからも改良を続けていただいて、新しい味わいを発見してほしいと思います。

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