「東薫」通年酒蔵見学ができる佐原の酒蔵

今回は、千葉県の酒蔵見学に行ってまいりました。

千葉県は酒蔵がけっこうあるのですが、通年で予約なしでタンクまで見学ができるのはこの「東薫酒造」くらいではないでしょうか。ということで、朝8時半に家を出て京成成田からJR成田に乗り換え、銚子行きに乗って30分ほどで佐原駅に着いたのが10時10分。

駅から歩いていくと、途中に東薫の煙突(現在は使っていないそうです)が見えてきて、トータル10分ほどで東薫酒造に到着しました。扉をあけると東薫酒造の商品が買える店舗があって、そこで見学時間を待ちます。

東薫酒造では10時から15時30分まで昼休憩を除いて30分おきに酒蔵見学を行っているので、10時30分の回に参加できました。

東薫酒造は1825 (文政8)年創業、佐原の有名人である伊能忠敬の実家、伊能家は酒蔵だった(現在はやっていない)わけですが、その伊能家から酒造業を学んで創業したそうです。今では佐原に2つしか酒蔵が残っていないので、すごいことですね。

そこで東薫酒造の酒蔵見学ですが、女性の担当者に引率されて古い建物の中に入り、今も使われている槽やヤブタなどを見せてくれます。槽は写真のようにビニールがかかっていましたが、佐瀬式のもののようです。袋に入れて槽に並べたり、ヤブタのカーテンのようになっている袋の間にたまる酒粕を取るのも手作業ということで、酒造りは大変です。

タンクが並んでいるところを通って、あっという間に見学を終了すると試飲をさせてくれます。東薫酒造のいろいろな銘柄が楽しめます。酒蔵見学も無料、試飲も無料ということで、観光バスが1日10台もくることがあるそうです。成田山新勝寺と香取神宮のちょうど中間にあるので、観光コースになっているようです。

どぶろく酒の「十富禄酒」、今だけの「樽酒」、新酒で発売されたばかりの香取市産の酒米「総の舞」を50%精米した「純米大吟醸 卯兵衛」、「大吟醸 夢とまぼろしの物語」、リキュールの「柚子酒」「梅酒」などを愉しんで、東薫酒造が誇る最高級銘柄「大吟醸 叶」をいただきました。山田錦を35%精米ですので、これだけ300円かかります。南部杜氏会長の及川恒男杜氏が醸しているので、さすがの味です。ラベルは不気味ですが、酒の妖精だそうです。

千葉県の酒蔵ということで、けっこうあなどっていたのですが、醸造アルコールを添加した華やかな吟醸香、スッキリした旨味、甘味で、これは磯自慢とは言わないまでも、けっこうなレベルの大吟醸でした。四合瓶で4,110円なので、購入は控えましたけど(笑)

ということで、購入したのは、この販売店でしか購入できない「本醸造 しぼりたて」と最後の一本になっていた「本醸造 二人静」。両方とも五百万石使用で65%精米のアル添です。左は冷やで、右は燗もOKということで、スッキリ辛口を堪能しました。

佐原めぐりはまだ続きます。それはまた次回ということで。

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