「大倉」山廃仕込の酒で勝負する奈良県の酒蔵

今回は奈良県香芝市で1896(明治29)年創業の大倉本家です。昭和初期から奈良県神社庁に「お神酒(濁酒)」を納めてきた蔵ですが、2000(平成12)年を最後に酒造りを中止、「お神酒」も「百楽門」を醸す葛城酒造に譲ることとなりました。そして、現在の4代目蔵元杜氏大倉隆彦氏の代になった2003(平成15)年から酒造りを再開したということです。

メインの銘柄は「金鼓」「濁酒」と、この「大倉」です。大倉本家ではほとんどのお酒を手間のかかる山廃仕込みで造っています。

「大倉 山廃特別純米 直汲み 無濾過生原酒」備前雄町100%使用で70%精米です。酵母は華やかな吟醸香で名高い「真澄酵母」の協会701号酵母です。無濾過生原酒の直汲みですので、ガス感があります。雄町らしい甘味と力強さがありますが、爽やかで美味しいです。

それにしても、ラベルの女性の由来はなんでしょうか。同じような女性の浮世絵を使った「くどき上手」より、なんとなく艶めかしい感じですが、奈良だけに仏像の顔のようにも見えます。HPにも書いていないので、今後の調査課題にしたいと思います。

フォローお願いします。