「凌駕」新潟県でスッキリ旨口の限定酒

今回は、新潟県十日町市で1894(明治27)年創業の松乃井酒造場です。日本一の長さを誇る信濃川の近くに位置し、横井戸から取った仕込み水と自社精米で日本酒を醸しています。南魚沼市にも近い米どころでもあります。メインの銘柄は「松乃井」です。

その松乃井酒造場の限定流通ラベル「凌駕」です。「凌駕 特別純米 無濾過びん火入れ」十日町産たかね錦100%使用の55%精米。スッキリ辛口ですが、香りも旨味もあり、すいすい呑めてしまう味わいです。

「たかね錦」は「亀の尾」などを先祖にもつ酒米で、1950(昭和30)年代、長野県の酒造好適米として盛んに栽培されていましたが、米質が硬いために精米時に割れてしまうなど使いにくかったために「美山錦」に改良されて、栽培されなくなっていきました。それを平成になって復活させようという動きがあり、平成8年に長野県飯田市の喜久水酒造が商品として出荷しました。それからは長野県、新潟県で主に栽培されているようです。

なかなか見ることがない酒米ですが、スッキリした吞み口とふくらみのある旨さが出ることで復活を遂げたということですから、一度お試しいただければと思います。

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