「るみ子の酒」地元で米作りも行う蔵

今回は三重県伊賀市で1895(明治28)年創業の森喜酒造場「るみ子の酒」です。創業以来「妙の華」という銘柄を醸し、平成4年に講談社でヒットした漫画『夏子の酒』の作者である尾瀬あきら氏が命名、ラベルの絵も描いてもらった「るみ子の酒」を醸し始めました。

もちろん「るみ子」さんとは現専務の森喜るみ子さんの名前を冠したものです。平成9年から全量純米酒蔵となっており、るみ子さんは酒米の山田錦を無農薬で作っていたりします。

三重県はけっこうな米どころで、「而今」も名張産山田錦をブランド米として使用していますし、「るみ子の酒」でも麹米には山田錦を使い、掛け米に「ひとごこち」や「八反錦」を使ったりしています。

写真は「るみ子の酒 山廃特別純米酒 雄町 火入れ」備前雄町(92%)、伊賀産山田錦(8%)使用、60%精米で、杜氏は豊本理恵氏、蔵内酵母で醸しています。ラベルには「冷酒より常温かぬる燗で」と書いてありますので、燗をつけてもらいました。

控えめながらフルーティな香りが漂い、アミノ酸由来の乳酸味と雄町の甘味が口に広がります。ですが、後口はスッキリ。食中酒というよりは、これだけで愉しみたい感じです。「るみ子の酒」シリーズはお燗向きのものが多いようですね。

専務のるみ子さん、杜氏の理恵さんと女性が活躍している蔵ですが、代表の森喜英樹氏の名から取られた「英(はなぶさ)」という酒もあります(笑)
「英」は契約農家と共に作った「伊賀産無農薬減肥料栽培山田錦」を使用したこだわりの酒となっています。

るみ子さんは、私の行きつけの店にはたまに姿を見せてくれるそうですが、まだお会いできたことがありません。ぜひお燗だらけの「るみ子の会」を開催していただきたい銘柄です。

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