「磐城壽 アカガネ」故郷の「道の駅なみえ」で酒造りを再開した蔵

今回は、山形県長井市の鈴木酒造店長井蔵「磐城壽 アカガネ」です。2011年の東日本大震災による津波で全建屋が流失、原発の警戒区域となって休業を余儀なくされ、山形県長井市の廃業蔵を買い取って日本酒を造り続けている酒蔵です。

現在も山形県と福島県、両方の酒蔵組合に入っている、「いつかは浪江で」という思いを込めた蔵です。そんな思いが通じて、8月1日にオープンした「道の駅なみえ」内に酒蔵を作り、日本酒造りを再開しました。将来的には「オール浪江」の原材料で醸したいということですが、現在は水だけです。試験的に稲作も行われているようですので、完成も近いかもしれません。

そんな鈴木酒造店の「磐城壽 アカガネ」です。岡山県産雄町100%使用で65%精米。雄町の力強さがあり、甘味が抑えられているということで、お燗でいただきました。お燗にすると甘味やヤクルトのような香りがしがちですが、これはキレキレになるタイプで、刺身等によく合います。

「いつかは浪江で」という思いが実現するまでに長い時間がかかりました。浪江産の米を使用して酒を醸すにはまた少しハードルがあるかと思います。しかしながら、第一歩を踏み出した鈴木酒造店に期待したいです。

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