「澤屋まつもと」京都市伏見区で「守破離」にこだわる酒

今回は、京都市伏見区にあって、八坂で1791(寛政3)年創業の松本酒造です。寛政3年の創業時は「澤屋」と名乗っていて、1949(昭和24)年に現在地で松本酒造株式会社となりました。「伏見の日本酒醸造関連遺産」には月桂冠の大倉記念館などとともに、松本酒造の酒蔵(大正11年造)も含まれています。

そんな歴史のある松本酒造の主力銘柄は「澤屋まつもと」です。「守破離」をテーマとしていて、それは「守」伝統を守り、「破」新しい感性をもって、「離」新境地を創造することを意味しています。

この「澤屋まつもと Kocon」は兵庫県の中東条岡本村産特上山田錦100%使用でアルコール度数13%に抑えた低アルコール度数の日本酒です。ラベルにあるように冷蔵庫で十分冷やした後、栓を開けると「ポン!」と美味しそうな音が出ます。さっそくワイングラスに注いで口に含むと、軽くシュワっとして、スーッと喉を通っていきます。二口目は少し口の中で遊ばせますが、甘味はほんのり感じる程度で、旨味も上品に感じられます。

特上山田錦ならではの味わいかもしれませんが、とても贅沢に使って醸しているとことを実感させてくれる美味しいお酒です。

ラベルはなく、瓶に直接印刷しているのですが、酒名の下に「松に古今の色無し、竹に上下の節有り」という禅の言葉があります。松と竹それぞれの特色を表したもので、同じ植物でも異なる魅力があるということだそうです。この「Kocon」も他と同じように米と水を使って醸した日本酒だけれども、なかでも京都の水と特上山田錦を使って醸した上質な一本であるということを表現されているのでしょう。

禅の考え方は理解するのが難しいですが、そのくらいこだわりを持って醸しているのですね。

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