「森嶋」呑む人に一石を投じる茨城県の酒

今回は、茨城県日立市の森島酒造です。海に最も近いところにある酒蔵で、横山大観がラベルの酒名を書いた「大観」で知られていますが、創業150周年を迎えた2019年から「富士大観」と徐々に名前を変えていくそうで、現在は「大観」「富士大観」が共存しています。

ということですが、ご紹介するのは「森嶋」です。社名の島は「山鳥」ではありませんが、蔵元は森嶋さんなので、その名を冠したお酒となっています。2006年に専務の森嶋正一郎氏が南部杜氏の試験に合格してから2015年に杜氏となり、5造り目に自らの思いを形にしたのがこのお酒です。

ラベルには2011年の東日本大震災で崩れた大谷石の蔵のひとかけらをデザインしています。つねに「一石を投じる」ことを考えている森嶋杜氏の思いも込められています。

「森嶋 純米吟醸」美山錦100%使用で55%精米です。美山錦らしいキレイな味わいにほどよい酸味、旨味があいまって、「大観」も美味しいですが、これも間違いなく美味しいです。

茨城県は、米もあるし水もいい、魚もとれるし肉もあるという、食のバラエティに富んだ県ですが、不人気県でいつも上位にいるのが不思議です。食べ物に加えてこのような日本酒も人気になれば、人気県の仲間入りをする可能性も高まりますね。

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