「射美」オリジナル酒米「揖斐の誉」で醸す酒

今回は岐阜県揖斐郡大野町で1892(明治25)年創業の杉原酒造「射美」です。日本一小さい酒蔵を標榜していて、HPではH25BYで60石のみの生産量。おまけに従業員2人(4代目の杉原庄司氏と5代目の杉原慶樹氏)で揖斐川の伏流水で「千代乃川」「杉乃井」「揖斐川」「濃陽」「射美」「慶樹」と多数の銘柄を仕込んでいます。

60石で多数の銘柄ということは各々が少量ということですが、5代目は「而今」で修行されたこともあって海外に目をむけているヤリ手のようです。

facebookによれば、OMEGAのパーティに出品していたり、ブランドの「mastermind」とコラボした商品を出していたりと、とても少量生産の蔵とは思えません。だからなかなか手に入らないという面もありますが、「射美」の出来がそのような縁を導いているのだと思います。

ということで「特別純米酒 射美」。岐阜県産「揖斐の誉」100%使用で50%精米。「揖斐の誉」は杉原酒造が地元の農家と協力して造ったオリジナル酒米で、平成21年より本格的に使用するようになり、また、酵母も独自の蔵付酵母と地元産の原料を使用しています。華やかな香り、酸、甘味があって、テーマの「いちご」のとおり、とはいいませんが、フルーツといえばそんな感じがしないでもない味わいです。けして美味しくないわけではなく、十分に美味しいです。

慶樹杜氏はタンク一本ごとにテーマを決めて醸しているようなので、それぞれの分量はとても少なく出合える機会もあまりないですが、日本酒との出合いは一期一会。出合えたことに感謝して、味わっていきたいと思います。おまけで杉原酒造の升です。

「お前ならできる。お前しかできない。」

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