「互」長野県上田市で醸す勝負酒

今回は、長野県上田市下塩尻で元禄年間(1688~1704)の創業の沓掛酒造です。千曲川と虚空蔵山に挟まれた北国街道沿いに蔵はあります。創業者は沓掛権右衛門さんなので、1950(昭和25)年に沓掛酒造となりました。ちなみに上田市の北国街道沿いには「信州亀齢」を醸す岡崎酒造もあります。

塩尻と名はついていますが、中央本線の塩尻とはまったく違い、上越新幹線の上田駅からひと駅、軽井沢から篠ノ井駅まで通じている「しなの鉄道」の西上田駅が最寄駅です。地元酒は「福無量」と「郷の舞」で、しなの鉄道を応援している「鐵の道」という純米酒もあります。沓掛酒造の地元の上田市塩田地区産美山錦を使った純米酒の「鐵の道」は興味深いですね!

ということで「互 純米吟醸 うすにごり 中継ぎ」です。フリガナには「GO.」とあります。2006年 に沓掛酒造の「地元上田の地酒を更に旨い!と言ってもらいたい!」という思いに賛同した四店の酒販店と蔵元を合わせた「五」社がタッグを組んだALL純米吟醸のブランドです。その「五」をお互いの「互」にしたわけですね。

長野県産ひとごこち100%使用で55%精米、協会7号酵母を使っています。7号酵母も長野県諏訪市の宮坂醸造から抽出した真澄酵母です。こちらのうすにごりはフルーティな旨口です。開けたてはきっとガス感があったのだと思いますが、終わり間近だったので、ふつうに美味しいうすにごりでした。

ただ、蔵元の思いは十分に伝わる味だと思います。生産量が少ないので、出合いの確率も低いかと思いますが、もし見かけたらぜひ呑んでみていただきたい逸品です。

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