「三重錦」蔵元が一人で醸すパンチのある酒

今回は、三重県伊賀市で1898(明治30)年創業の中井仁平酒造場です。現在は、元プロボクサーという中井昌平四代目蔵元がとても少量の総破精(はぜ)造りを行っている蔵です。蒸米に種付けした麹菌の胞子が発芽繁殖して、菌糸が白く見えるようになった状態を破精(はぜ)といい、それがまんべんなく米に回っているのが総破精で、酵素力が強くて、酒母麹に向いているということです。

そんな酵素力が強い麹を使って醸しているのが「三重錦」です。こちらは「雄山錦」100%使用で酒母米、麹米が60%精米、掛米が55%精米となっています。「雄山錦」は富山県の酒米で、「ひだほまれ」と「秋田酒33号」の掛け合いで作られました。かなり濃厚な味わいでガッツリきます。旨味を強く感じますね。プロボクサーだけにパンチが強いのでしょうか(笑)

この三重錦は生産量が少ないのですが、わりとよく見かける気がします。東京向けが多いのかもしれません。ガッツリ系がお好きな方はお試しください。

 

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