「ソガ・ペール・エ・フィス」ワイナリーの日本酒

今回は「酒紀行」で訪れた小布施ワイナリーが醸す日本酒です。

ネット通販で買えないことで有名な長野県小布施にある「小布施ワイナリー」が、雪と厳寒でワイン畑の仕事ができない数週間だけワイン造りから離れ、趣味で醸している「ソガ・ペール・エ・フィス サケ エロティック」です。

日本酒ではありますが、当然のようにワインボトルに詰められており、栓は王冠というこだわりです。見た感じはまったくワインです。

また、下の写真(1号酵母の裏ラベル)をご覧になってもおわかりのように、とても小さい字でこの製品へのこだわりや、日本の清酒造りに対する一家言が書かれています。ぜひ拡大して読んでみてください。これは各酵母によって若干内容が違っています。それは飲んでみたときのお楽しみということで。

曽我さんのこだわり

「ソガ」というネーミングをつけていることでおわかりだと思います。造り手はもちろん曽我さんなわけですが、小布施ワイナリーのホームページを見ると、

『小布施ワイナリー 減産宣言 「後退無き現状維持」から「日本ワインブームの今こそ手綱を締め減産」』

「Domaine Sogga脱ワインコンクール宣言」

など、過激な文言が記されています。これだけでもこだわりを感じますが、小布施ワイナリーは1942年にワイン製造を開始、昨年75周年を迎えた歴史ある蔵のひとつで、脱ワインコンクール宣言の前はワインで数々の受賞歴があります。

日本酒の「ソガ・ペール・エ・フィス サケ エロティック」もそのこだわりによって醸されています。

Numero UN(アン=1)からNeuf(ヌフ=9)まで(8は無し)の商品名は、小布施ワイナリーが70年ぶりに復活させてくれた日本酒の1~5号酵母、戦前の記念碑的6号系酵母(もちろん新政の6号酵母)、昭和の7号、9号系酵母のことで、米も長野産美山錦、自社産美山錦のみを使用。全量生酛で造っています。

1~5号酵母は現在ほとんど使われていない酵母ですが、それは酒造りの際にクセがあるという理由からでした。小布施ワイナリーはあえてそのクセに挑戦し、毎年進化を続けているわけです。

味わいはそれぞれ違うのですが、少し酸味が効いている感じです。食中酒にも合うと思います。

残るはcinqのみ!

 私が今まで飲んだことがあるのは、1、2、3、4、6、7、9。

8は無いので、あと5が飲めれば生涯グランドスラム達成といえるでしょうか。ぜひ今年達成したいと思います。

ワインとともに、なかなか出会うことができない日本酒をコンプリートする楽しみを味わわせてくれる1本です。

フォローお願いします。