「わかむすめ 牡丹」夫婦二人で醸す山口県の酒

今回は、山口県山口市徳地堀で1927(昭和2)年創業の新谷酒造です。もともと蔵人として働いていた初代が、酒造りをやめていた蔵を買い取って創業したそうです。その後、廃業の危機に瀕したこともありましたが、現在は三代目の新谷義直氏と奥様で元看護師から2018年に杜氏となった文子氏の2人で酒造りを行っています。主力銘柄は「わかむすめ」で、以前は「和可娘」と漢字表記だったそうです。

山口市とはいえ徳地堀は山の中にある町で、高速徳地ICが近くにありますが、電車の駅はかなり遠いところにあります。一級河川「佐波川」が流れていて稲作が盛んなことから酒蔵も5つあったそうですが、現在は新谷酒造のみとなっています。

令和元酒造年度全国新酒鑑評会で「純米大吟醸 わかむすめ 燕子花(カキツバタ)」が蔵として14年ぶりに入賞したということで、文子杜氏のチャレンジが成功しているということですね。

ということで「わかむすめ 牡丹 純米吟醸 無濾過原酒」雄町100%使用で60%精米です。雄町らしい力強さと旨味、ほのかな酸味が感じられます。「牡丹」という名前のように優美な女性をイメージしたということですが、たくましい感じがします(笑)

コロナ在庫が増えて、3度目の経営危機に瀕していたということでしたが、そのような酒蔵が多いのではないかと思います。新谷酒造は新聞に掲載されたことでかなり在庫がはけたということですが、そういった窮状を積極的に知らせるメディアはないものでしょうか。

 

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