「豊能梅 G×A」高知なのにフルーティな酒

今回は、高知県香南市赤岡町で1884(明治17)年創業の高木酒造です。赤岡町は2006年に香南市に合併されるまで、日本の市区町村の中で最も面積が小さい自治体でしたが、高知県の真ん中よりやや東寄りの海岸沿いで、土佐くろしお鉄道あかおか駅があって、高知龍馬空港まで5分と飛行機の便はいいところにあります。こちらでは1957年から「どろめ祭り」というおそろしい(笑)祭りが行われています。豊漁を願って、大杯にそそがれた日本酒を男性は一升、女性は五合を一気飲みして早さを競うというもので、東京の人が想像している高知県のイメージどおりの祭りです。

レギュラー酒はもちろん「豊能梅」。三代目高木久吉さんが醸した「豊能梅 楽鶯」がどろめ祭りで呑まれている酒です。現在は5代目の高木直之さんが高知県産酒米「吟の夢」と高知酵母を使って、土佐の素材100%での酒造りを行っています。

その一本で、チャレンジャブルな「豊能梅」がこちら。

「豊能梅 純米吟醸G×Aおりがらみ生酒」高知県産吟の夢100使用で60%精米、もちろん高知酵母「AC95」使用で「G×A」です。「カツオに合う辛口の酒」のイメージとは程遠い「フルーティな旨口、ほんのり甘味、うっすら苦み」のおりがらみです。ラベルも綺麗ですが、お酒もキレイな味わいです。

ラベルに「五代目の夢酒」とありますが、広島県の酒店、酒商山田と有志蔵元で企画した、コンセプトワーカーズセレクション(CWS)商品の一つだそうです。「農業」、「造り」、「デザイン」の三つの視点から新しい価値を創造し提案するということで、ラベルデザイナーの名前が記されています。

たしかにラベルのデザインも重要ですが、こちらはデザインに負けない味わいです。五代目にはどんどん夢を追っていただいて、新しい高知の酒を醸してほしいと思います。