「花陽浴」 埼玉県羽生市に咲いた酒

今回のタイトルの文字、なんと読むかおわかりでしょうか?

酒好きな方はいわずもがなですが、埼玉県羽生市の南陽醸造が醸す「はなあび」です。

埼玉県に日本酒のイメージはあまりないかもしれませんが、蓮田の「神亀」、「ひこ孫」、秩父の「秩父錦」などはよく知られています。

そのなかで、新興銘柄ながら全国レーベルとなったのがこの「花陽浴」です。南陽醸造自体は万延元年(1860年)に創業して、155年の歴史があり、社名と同じ「南陽」という地元酒を醸しています。その「陽」の一文字を取り、“太陽の陽ざしをたくさん浴びて大輪の花を咲かそう!”と3人の若き蔵人が名付けたのが「花陽浴」というわけです。

こちらは地元酒「藍の郷」。比較的手に入りやすいです。

「花陽浴」は生酒にこだわり、冷たくして飲まれる事を前提に酒質の設計をしているため、大量に保管できる冷蔵庫を持っていない人(ふつうそうですが…)は一本ずつ購入することをお勧めしますが、購入自体が難しく、売っているところをあまり見ることがないほどの人気です。私がひいきにしている酒店でも入荷即売り切れといった状態で、強運の持ち主でなければ購入できないかもしれません。

それでもぜひ皆さんに味わってもらいたいのは、それだけの価値があるからです。南陽醸造の須永氏によれば、これから新酒が出てくるので、だんだんと流通量が増えてくるそうです。地元埼玉の大宮、浦和、草加などの酒屋さんなら買える確率が高いそうなので、見つけたら即買いをオススメします。

タイトル写真でもわかりますが、カラフルなラベルは、米の種類や酒の種別によって違っています。

下の写真では、一番左は仕込み水で、その次は黄色で「純米吟醸 美山錦」、赤ラベルが2本続いて「純米吟醸 山田錦」「純米大吟醸 山田錦」、青ラベルが「純米吟醸 八反錦」、ピンクラベルが「純米吟醸 雄町」です。

もちろん埼玉県の酒米「さけ武蔵」も使っています。こちらは純米大吟醸です。硬い味わいではありますが、後を引かないきれいな甘味が美味しいです。

続いて、下の写真の左から新ラベルの純米吟醸 直汲み 山田錦、純米吟醸 八反錦、右端の紫金ラベルは純米大吟醸山田錦。

それぞれのきれいな味わいにふさわしい、きれいなラベルです。

上にも新ラベルがありますが、最近はカメラ泣かせというか、キラキラのラベルが増えていて、写真では字が判別できないものもあります。

同じく南陽醸造の須永氏によれば、水滴に強いということからだそうです。

光の加減でもありますが、文字が読めませんね(笑)。これは「美山錦 純米吟醸 無濾過生原酒」です。

入手困難ではありますが、ぜひとも実物を手に入れて、目と舌で味わっていただきたい銘柄です。

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