「江戸開城」の東京港醸造キッチンカーに行ってきました
今回は、東京都港区で1952(昭和27)年創業の株式会社若松が2011(平成23)年に酒造業を始めた東京港醸造「江戸開城」です。
東京港醸造について
前身となる若松屋が1812年、芝で創業ということですから、200年以上も前に江戸に進出して酒造業を営んでいました。そして今から約100年前に酒造業をやめましたが、その後、2010年にどぶろくの製造から再開して、2016年に清酒の製造免許を取得、「江戸開城」ブランドで復活したという蔵です。JR山手線田町駅にほど近い都心にあり、22坪4階建てビルで「東京芝の酒」を醸す酒蔵です。タンクごとに使用酵母や製造方法、アルコール度数を変えて提供しています。
酒蔵といっても東京のど真ん中、港区にある芝ですから、大きな蔵がまえというわけにはいかず、マンションの縦の高さを利用した酒造りです。イメージとしては秋田の「ゆきの美人」と同じ仕組みでしょうか。使用水は東京の水道水。23区に供給されている水道水は高度浄水処理が施されているため、安定した酒造りに適しているそうです。
タンクも何本もあるわけではないので、日々進化し続ける東京をイメージして少量ずつ醸しており、使用米や酵母は、ラベルの下部にあるTSナンバーを見ることでわかるようです。
まさかの緊急事態宣言復活なので、近くの東京港醸造キッチンカーへ
東京都の陽性者が920人出たということで焦ったのか、また「緊急事態宣言」が7月12日から発出されることになりました。私の部署に若者が配属されたので、一度連れていこうと思っていたのですが、今日(7月9日)がラストチャンスということで、雨模様ですが、東京港醸造がやっているキッチンカーに行ってまいりました。
こんな時期でしたので、客はいなくて、キッチンカーにも人がいない状態でしたが、向かいのショップから店員さんが来てくださって、さっそく注文しました。
注文したのはまず、①「江戸開城 純米吟醸原酒 ミスター”リニューアル”」(兵庫県産山田錦100%使用で60%精米)、②「江戸開城 純米吟醸原酒 オマチスト歓喜」(岡山県産雄町100%使用で60%精米)、③「江戸開城 純米吟醸原酒 4MMP」(兵庫県産愛山100%使用で60%精米)の3種。つまみは東京港醸造おなじみのどぶろくを使用して漬けたエイヒレをあぶった「炙りえいひれ」。ちょっとピリリと辛いエイヒレです。
味わいとしては、①の山田錦は、フルーティで酸があるほんのり甘味で、まろやかな味わい。②の雄町は、うっすらガス感があり、酸のある甘味は同じですが①よりシャープな切れ味。雄町らしいボリューム感のある旨味はあまり感じられませんでした。③の愛山は、香りがなく、酸や甘味も無く、硬い味わいで、しばらく口に含んでいると甘味が感じられるというものでした。
個人的に好みは①になってしまいますでしょうか。
3杯呑んで興が乗ってしまった私は、さらに2杯お願いしてしまいました。
④「東京 純米吟醸原酒 芝の酒」(山田錦無洗米、山田錦速成201、212、雄町の4種をブレンドして火入れしたもの)、⑤「江戸開城 純米吟醸原酒 AII Edo」(東京産米100%使用で「東京酵母」使用の60%精米)。
④は、火入れだけに、落ち着いたさっぱり感があり、じっくりと味わうと甘味が出てきます。原酒を3杯呑んでいたので、ちょっとおとなしめなイメージとなりました。
⑤はアルコール臭というのではありませんが、フルーティではない独特の香りがあります。酸はほとんどなく、スッキリ綺麗な味わいです。嫌いではない味です。
1杯350円ということで、5杯いただきました。個人的な好みでいうと①②⑤③④の順ですが、どれも美味しいので「江戸開城」オススメです。東京23区にこの味を出せる酒蔵があることがうれしいです。
本日は、「まん防」で閉店が早いため料理がなかったので、アテは乾きものでしたが、会社からそんなに遠くないので、「緊急事態宣言」が明ければ、また行きたいと思いました。
もちろんこれでは終わらずに、ショップでお酒を購入しましたので、それは次回に続きます。