「春霞 純米吟醸 六」六号酵母でドライ寄りな春霞
今回は、秋田県仙北郡美郷町で1874(明治7)年創業の栗林酒造店「春霞 純米吟醸 六」です。
栗林酒造店について
秋田県「NEXT5」のうちのひとつです。栗林酒造店のある美郷町は湧水が多く、それも軟水なので、酒造りに適した土地です。また町名のとおり秋田県の酒米「美郷錦」のふるさとでもあります。「美郷錦」は「山田錦」と「美山錦」を掛け合わせてできた酒米で、蔵元はもちろんこの「美郷錦」を中心に「春霞」を醸しています。
「NEXT5」ですが、ご存知の通り「新政」「一白水成」「山本」「ゆきの美人」とこの「春霞」です。これらの蔵では新政の6号酵母を使うことが多いのですが、栗林酒造では9号酵母の原形である熊本酵母(KA-4)のほか、亀山酵母を使用しています。亀山酵母は「春霞」の仕込蔵から分離したオリジナル酵母で、前杜氏の亀山精司さんの名前を付けたものですから、栗林酒造の酵母と言えます。
「春霞 純米吟醸 六」
美郷錦100%使用で55%精米、春霞ラインナップの中で唯一、新政の6号酵母を使用した純米吟醸です。フルーティな吟醸香、酸味と苦味を感じて甘味はあまりありません。ですのでキレよしです。春霞は旨みとかほんのり甘味というイメージでしたが、ドライな味わいでちょっと意外でした。