「壽㐂心」百名山・石鎚山からの水で仕込む蔵

今日の済美高校はすごかったですね。星稜高校のエースが途中降板したこともありますが、済美のエース山口投手がデッドボールで足を痛めたのに、低めのスライダーの連投で強打の星稜打線を抑えたことで最後の逆転サヨナラ満塁ホームランという劇的な結末を呼び込みましたね。

100回の夏の甲子園でも2回目らしいので、めったにないものを見せてもらいました。タイブレークについては何も言いません。済美高校といえば2004年の春、愛媛県としては初の私立高校の甲子園出場校となり、現広島の福井がエースで初出場初優勝を飾りました。最近では楽天の安楽が印象に残っています。

ということで、愛媛県の日本酒といえば「梅錦」「山丹政宗」くらいしか知りませんでしたが、この「壽㐂心」が登場です。

明治34年創業の首藤酒造は松山、今治、新居浜からだいたい同じくらいの直線距離、愛媛県の東寄りにある西条市にあって、従業員4人という蔵です。四国だけではなく近畿以西で一番高い標高1982メートルの石鎚山から流れる水で仕込んでいます。「壽㐂心」とは、初代の首藤重助さんが「おめでたい場で酌み交わしてもらいたい酒」ということで名付けたものだそうです。

ところでこの西条市、酒蔵が5つもあるんです。成龍酒造、石鎚酒造、武田酒造、秋川酒造とこの首藤酒造です。首藤酒造と石鎚酒造が石鎚山には近いですね。ほかにもコカ・コーラボトラーズ小松工場もあって、水のよさを物語っています。

私も先祖は愛媛県出身なので身びいきもあるのですが、この「壽㐂心」、澄んだ味わいがとてもいいです。

左は兵庫県産山田錦の純米、右は岡山県産雄町の吟醸と、4人で仕込んでいる蔵なのにこのあたりの酒米が使えるというのはしっかりと仕事をしてきた証だと思います。それに加えて石鎚山の水がとてもいいので、山田錦、雄町の味がきちんと出ている銘柄です。

その他にも、愛媛県で最も造られている酒米「松山三井」、松山三井を改良した「しずく媛」、「ニコマル」など愛媛県の酒米に、北海道の「吟風」、ポピュラーな「五百万石」で醸しています。本数が少ないのだと思うので、まだ上の二つ以外飲んだことがありませんが「松山三井」、「しずく媛」はぜひ飲んでみたいですね。

全国新酒鑑評会でも10年連続金賞を受賞していたりしますが、愛媛県の日本酒で現在の日本酒ブームに乗っているのはこの「壽㐂心」が一番だと感じています。いつか百名山の石鎚山に登って、そのあとに酒蔵を訪れてみたいです。

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