「喜楽長」聖徳太子ゆかりの地で醸す伝統の酒

今回は滋賀県東近江市池田町で1820(文政3)年の喜多酒造です。最寄駅は聖徳太子によって、毎月「八」が付く日に市が開かれたといういわれのある八日市駅。琵琶湖にそそぐ鈴鹿山系の愛知川の流域にあって、周囲は米どころという酒蔵に適した土地柄です。使用水はもちろん愛知川の伏流水、主力銘柄は創業以来の「喜楽長」です。名前の由来は、呑む人に「喜び、楽しく、酒を飲みながら、長生きをしていただけるように」ということだそうです。

喜多酒造の特徴は、蔵元杜氏が多くなっている現在でも、能登杜氏にこだわって酒造りを行っているところです。現在の杜氏は2014年に就任した四家裕氏。就任以来鑑評会で金賞を受賞し続けています。

写真は「喜楽長 特別純米 あらばしり」麹米は山田錦、掛米が吟吹雪の60%精米です。使用酵母は能登杜氏だけに金沢酵母。あらばしりですので透明、きれいな旨味にほのかな酸味で後味スッキリです。

現在、時期蔵元となるべく八代目蔵元喜多良道さんの長女、麻優子さんが蔵人として造りに入られています。2018年6月には著書『蔵元の娘と楽しむ日本酒入門』を上梓。九代目蔵元としての礎を着々と築いています。

次期蔵元によって、伝統を守ってきた喜楽長がどう変わるのか、はたまた変わらないのか、注目です。