「シャトー・メルシャン」勝沼ワイナリー見学

 今回は日本酒ではなく、かねてから行ってみたかった勝沼のワイナリー見学です。
早朝から電車に乗り、向かったのは「勝沼ぶどう郷」駅。中央本線の特急「あずさ」や「かいじ」が止まらないので、高尾から1時間強かかる各駅停車の旅です。
 駅を降り、一台しかいなかったタクシーに乗って向かったのは「シャトーメルシャン」勝沼工場。
 なぜここかというと、駅からそんなに遠くなく、通年で工場見学を行っているのがこちらしかなかったという消極的な理由もありますが、毎年国際コンクールで賞を取っているということが大きな理由です。
見学ツアーの入口を入ると、香港ワイン&スピリッツコンペティションで日本のベストワインに選ばれたトロフィーが待っていました。キャセイ航空がスポンサーのようです。

ツアー開始時間になると、まず簡単にシャトーメルシャンについての説明があり、テイスティング体験をさせてもらえます。ワイン樽がならぶスペースはガラスで仕切られており、温度管理がきちんとされていることがうかがえます。

テイスティングさせてもらったのは白、ロゼ、赤の3種類。それぞれ「勝沼甲州セレクテッド・ヴィンヤーズ」「アンサンブルももいろ」「国中マスカット・ベーリーA」という、山梨を代表するぶどう「甲州」「マスカット・ベーリーA」を主に使用したワイン。

「甲州」のさっぱりした味わいや「ベーリーA」のいちごのような香りなどを楽しみました。ひとつ難点として「マスカット・ベーリーA」というぶどうは、いちごのような甘い香りが強いので、食中酒には合わせにくいかなと感じました。

ワイン樽はガラスで仕切られており、ひと樽で300本ほどのワインが詰められるとか。

テイスティングを終わるとすこし歩いてワイン資料館へ。ワイン資料館で日本のワイン製造の歴史を学び、ワイン資料館の奥にある見学用に小規模のぶどう畑に向かいます。日本のぶどう栽培は基本的にぶどう棚で行いますが、欧米では写真のような垣根作りのほうが一般的です。また、ぶどうを食用に栽培する割合が多いのも日本独特で、欧米はほとんどがワイン用に使用されます。

一本の幹に1本もしくは2本だけ枝を残し、ぶどうを育てます。写真はソーヴィニヨン・ブランの木。
こちらで見学ツアーは終了。所要時間は約1時間。見学料は現在1000円ですからリーズナブルといえますかね。

そろそろ小腹がすいてきたので、資料館の向かいにある売店兼レストランで腹ごしらえをすることにしました。こちらでは、シャトーメルシャンのワインほぼ全種類が買えるほか、勝沼工場でしか買えない限定ワインやテイスティンググラスなども購入できます。さらにメニューには、テイスティングセットやグラス売りのワインが並んでいます。
私が選んだのは、ランチプレート1500円とシャトーメルシャン受賞ワインセット700円。
ランチプレートはワインにあった食材がうまく組み合わせたもので、白、ロゼ、赤どれでもおいしく味わえるようになっています。本当は「桔梗が丘メルロー」が飲みたかったのですが、かなりお高いのでやめておきました(笑)

ぶどうの丘でテイスティング三昧

ワインの文化に触れたあとはまたワインです。
勝沼には「ぶどうの丘」という勝沼ワイン振興のための施設があり、ここは宿泊もでき、日帰り温泉もあるというレジャー施設です。
甲州市で生産されているワインが集められ、「タートヴァン」といわれるテイスティング用の小皿のようなもの(写真左)を1100円で購入すると、約200銘柄の甲州市推奨のワインがいくらでもテイスティングできます。

白は辛口から甘口、赤はライトボディからフルボディまで分類されていますから、ワイン初心者にも味が理解しやすいと思います。日本のワインを少し勉強したいという人にはとてもいい場所ではないでしょうか。

周辺は桃源郷と言われていて、桃が満開となる時季は4月中旬。ぶどうの収穫時季は10月ごろだということなので、そこに合わせて出かけてみるのもいいかもしれませんね。

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