「まんさくの花」秋田の内陸で新しい味を発信し続ける蔵
今日の甲子園、金足農vs横浜は番狂わせでしたね。金足農の吉田投手が投打に活躍して、8回裏に逆転スリーランというとても効率のいい勝ち方でした。横浜は投手交代のタイミングを逸してしまいましたね。明日も準々決勝があるために、及川投手を温存したのだと思います。そのあたりは他の強豪校も同様で、大阪桐蔭の根尾投手や日大三も中村、井上両投手を温存して勝っています。一方で金足農と済美は一人で投げ続けている吉田、山口両投手が明日どうなのかというところが見所ですね。
ということで、酒蔵とはかなり離れていますが、金足農の地元秋田県の酒「まんさくの花」です。
日の丸醸造は秋田県でも内陸の横手市にあり、1689年創業とたいへん歴史のある蔵です。現在、商標権第四条により商標登録ができない「日の丸」という名称を使っているのですから相当な歴史があるということです。日本酒「日の丸」は地元酒として、創業当時から呑まれています。また、日の丸醸造でしか使用できない「日の丸」という酒米も作っています。
蔵は戦時中に一時廃業させられましたが、昭和23年に大幅に規模を縮小して再開。昭和56年にNHKの朝ドラで「まんさくの花」が秋田県横手市を舞台に放映されたのを機に日本酒「まんさくの花」が誕生しました。「まんさくの花」はそれまでの「日の丸」とは違って『きれいで優しい酒質』をコンセプトにしています。レギュラー酒と季節限定品があり、後者は少量生産で、数多くの組み合わせで醸しています。
「季節限定品 純米吟醸生原酒 まんさくの花 スパークリングドルチェ」。これはHPには出ていないですね。瓶内発酵でとてもドライなスパークリング日本酒です。
左は「純米吟醸生詰原酒 MK-X 2017」MK-XとはMansaku Koubo project Xの略称で、通常使用していない酵母や酒米を使って新たな味にチャレンジする、社長と杜氏の隠し酒ということです。酵母は自社酵母X、秋田酒こまち74%、山田錦26%使用しています。右は「純米吟醸一度火入れ原酒 MK-Z 2016」こちらも同じ、Mansaku Koubo project Zの略称で、秋田酒こまちにH26に開発された秋田の新酵母「UT-2」を使用しています。
Yがないのが残念ですが、どこかで飲んでみたいですね。
「純米吟醸 まんさくの花「槽しずく」うすにごり生原酒」槽(ふね)とはお酒を搾る古式の装置で、この酒は日の丸醸造の一番搾りとなっていますので12月ごろ発売されます。年末年始酒にピッタリです。私の年末年始酒は、「山形政宗」のうすにごりの出来次第でこちらにするか二択です。
「亀ラベルGOLD」。左は「純米大吟醸生原酒 亀ラベルGOLD」、右は金色じゃない亀の「生もと純米吟醸 生もと亀ラベル」です。もちろん両方とも秋田産亀の尾100%。右は乳酸菌をふりかける速醸のため亀にウサギが乗っています。
「純米大吟醸一度火入れ原酒 まんさくの花 ダイヤモンドドロップ」美山錦74%に山田錦26%。上のMK-Xでもそうでしたが、この割合は日の丸醸造の黄金比なのかもしれません。裏ラベルにくわしい説明が書いていないのですが、ドロップというくらいですから、袋搾りなのかもしれません。春先に絞った後に冷蔵庫でひと夏を過ごし、晩秋に出荷されます。落ち着きがあって、まろやかでとても澄んだ甘味のきれいなお酒です。
最後は通年販売商品「まんさくの花 純米吟醸 今日はめで鯛」です。こんな遊び心のあるラベルが実はまんさくらしいといえるのではないでしょうか。
NEXT5に入らずに秋田県の酒をリードしている日の丸醸造に今後も期待しています。